保育士に対してのキャリアアップ研修とはどういう研修?

待機児童問題なども常にニュースで見る時代、保育士という人材を求める声は年々高くなっているようです。
保育士の資格をもっていながら、結婚、出産、育児などでいったんリタイアした方もいます。
子育てが一段落してもう一度保育士に復職しようかなと思っている保育士もいて、こうした潜在保育士に復職を進める事で保育士人員をアップしようという計画も練られている状態です。

また保育士はキャリア指針が曖昧な事も多く、園長や主任ポストなどの役職が少ないという事もあり、キャリア向上を考えていない保育士さんも多いため、もっとキャリアアップを考えられるようにと色々な取り組みが行われています。
こうした保育士の課題を少しでもクリアにしようと行われているのが、保育士キャリアアップ研修です。

保育士キャリアアップ研修の目的とは

保育士がキャリアアップを考えにくい状態を打開しようと専門的研修を行いよりよい人材に育成していくことが期待されています。
研修を受講することで、知識をたかめそれに伴い副主任保育士や専門的リーダーという役職を設けて、そこに手当を出す、つまりキャリアを作りましょうという取り組みです。
参考:平成29年度埼玉県保育士等キャリアアップ研修について – 埼玉県

この制度によって副主任保育士と専門リーダーに関し、月4万の手当てがつくというお話も出てきています。
これに加えて、勤続3年以上について「職務分野別リーダー」も設けられ、この場合、月5000円の手当が国から補助されるという事です。

制度について知っておきたい注意点

役職や手当について理解しておきたいこととして、研修を受講した術の人が対象ではないという点で、さらに理解しておくべきことがあります。
副主任保育士、専門リーダーは園長や主任を除く1/3までで、職務分野リーダーについては園長と主任を除く1/5が「一つの園上限」です。

もうひとつ、手当については国から保育園にまとめて子宮となり、その分配に関し研修を受講した人の中で一定の人には「必ず」支給、それ以外については園に「分配方法を任せる」と新聞などで報じられています。
研修を受けることで4万を受け取る事が出来る可能性がある、でも絶対にもらえる事もなく、受講しなければ全員の賃金向上にならないのか?というとそういう事もない、ややこしい制度です。

復職したい保育士にとって安心の制度

結婚、出産、育児等によって保育士をやめたという人も多いと思いますが、この一度中断したキャリアの方も、研修を受講修了すると制度として認められるという点は復職を考えている人に喜ばしい事だと思います。
転職を考えている人にとっても、研修を受けることで賃金が向上する可能性があるので、これもまたいいことです。

このキャリアアップ研修は各都道府県単位で行われるものですが、他の都道府県の研修に出た場合でも有効になります。
別の地域で研修を受けても全国区で活用できるというのもこの制度の優れている点です。