保育士としてのキャリアパスとはどういう事を考えていけばいいのか
一般企業内でキャリアパスを考える場合、一般職から総合職を狙ったり、役職につけるように仕事を頑張ったり、昇進のための試験がある業種もあり、キャリアをあげていく道は複数あります。
でも保育士というのはそのキャリアアップの道が、実は少ないといわれているのです。
保育士は新人からクラス担任になり、その後リーダーや主任、最高位となる園長というキャリアパスを考える事が出来ますが、リーダーにしても主任にしても園長にしても園に一人です。
細かいポジションが少なく、沢山の役職がないために、希望のポストを狙う事が難しいという保育園の方が多いといわれています。
役職が限られているから、キャリアパスを考えにくい状況にあるのです。
保育士、それぞれの職位を理解しよう
まず保育園のトップ園長先生は様々な経験が必要で、施設内の調整役や保育士の管理、保育園の運営等に係るなど、色々な経験が必要です。
もちろん保育に関して深い理解、知識、実績が必要となり、保育園に1人任命されるため、慣れる人は本当に一握りという状態にあります。
園長先生になるまでの経験年数は通常、10年以上です。
主任は園長先生の下、経験年数にして8年以上、副主任がいる場合には5年以上のキャリアを持っています。
必要な経験としては業務遂行責任、研修プログラムを企画、実施した経験、他部門や地域との連携、組織強化やリーダー以下の育成などの経験が必要です。
リーダーは通常経験年数が3年以上、クラス業務責任やメンバー間の信頼関係の構築、その他クラス担任や新人の教育などを担ってきたなどが必要経験となります。
クラス担任は1年以上の経験が必要で、初任者の保育指導や専門知識の向上などの経験が必要です。
この下に信任の保育士がいるという状態になります。
こうしてみても、副主任や乳児リーダー、園児リーダー等、リーダーや主任クラスに2人の選出があったとしても、役職と考えられるのは園長、主任、副主任、乳児リーダー、園児リーダーとたった5名です。
少ない人数の保育園の場合、副主任は存在しないことが多くリーダーも1名なので、さらに少なくなります。
キャリアアップ研修などに参加してキャリアパスを考えよう
厚生労働省によって保育士等キャリアアップ研修ガイドラインが定められ、保育士の専門性を高める研修が行われています。
そのうち、保育実践研修は保育現場で実習経験が少ない保育士試験合格者、また復職を考えているブランクのある保育士に対する研修です。
専門分野別研修は現場において専門分野のリーダー的役割を持つ人、その役割を担う可能性がある人に対して行う研修となっています。
こうした研修に参加することでキャリアアップの力になると思いますし、将来、保育士としてどのように活躍していくか、考えるいい機会になるといえます。